すべての生命の意識体は、元来、仏性(慈愛・慈悲の心)を持っている。そして、物質の体の一部である脳は、高次元にある自分の意識と情報交換するための送受信機となっている。
物質まみれの生活を送っていたり、いつもテレビを見ながら何かしたり、スマホを手に持ちながら別のことをやったりなど、意識を集中させず、常に失念させる「ながら生活」を送っていたり、また不平・不満・不安を常に抱えて生きていたりすると、送受信機である脳の働きが弱り(集中力低下)、高次元にある元来の自分の意識との接続が切れはじめ、ついには、意識(魂)と情報交換できなくなり、魂が抜けた物質の体だけになってしまう。
こうなると、その人は、単なる物質の体を持つ動く物となり、元来生命体に備わっている仏性は消え、体の欲求だけを追求する物体へと変わってしまう(住職は、このような人を「物質の人」と呼んでいる。)
認知症も進行すると、脳の機能が低下し、高次元にある、元来仏性を持っている自分の意識と送受信できなくなり、やがて物質の人になっていく。
「物質の人」は、体の欲が行動の動機となるので、元来生命体の意識に備わっている慈愛・慈悲の心は消えてしまって、自分中心の生き方をするようになる。
最近、「物質の人」が増えている。動物も植物も生命体として仏性を持っているが、物質の人は動物や植物以下の物体になってしまうのだ。