情報通信の発達に伴い、SNSなどの誹謗中傷が社会問題になっています。また、店員に対するカスハラなども同時に社会問題となっています。このような状況について、2600年前に釈迦は、どのように説いていたでしょうか。
釈迦が悟りを開いたとき、5人の弟子(比丘)に、八正道を説明しています。八正道とは、人を苦しみから救う8つの方法です。裏を返せば、人を幸せに導く8つの方法でもあります。
八正道(はっしょうどう)とは、
「正見:正しいものの見方」
「正思:正しいものの考え方」
「正語:正しい言葉使い」
「正命:正しい職業について糧を得ること」
「正業:正しい行い」
「正精進:正しい努力を毎日積むこと」
「正定:正しい修行を行うこと(坐禅、瞑想、滝行、千日修行などなど)」
「正念:過去や未来に意識を向けずに、今だけに意識を集中させること。」
これら8つを実践すると、幸せになれますよと説いています。
この「正」という文字は、慈愛と慈悲をもってということを表しています。
この中で「正語(しょうご)」については、「暴言を吐いてはいけません。丁寧な言葉遣いをしましょう」と説いていますが、「正」という文字からわかるように、「他人に言葉を発するときは、慈愛と慈悲をもって、相手の状況や状態をよく観察し、相手の状況に応じて、良い言葉をかけてあげること」が本質的な教えであります。相手の状況をよく観察してというのが大切なところです。
相手の状況もよく把握しないで、自分の言いたいことを言う、暴言を吐く、批判するなどの行為は、人を苦しめる行為である、言葉の暴力であると言っているのです。
オリンピックの選手に「次は辞退してください!」という発言がSNSであったようですが、相手の状況をよく観察して、慈愛と慈悲をもって発言してもらいたいですね。
情報化社会にあっても、もし、全世界の人が、八正道の1つである「正語」だけでも実践していたら、どうでしょう、この世界は幸せで明るい世界になると思いませんか。
釈迦の教えである八正道は、苦しみから人を救う方法でもあり、人を幸せにする方法でもあります。


