ブッダの説いた三毒

最近、残念な事件がたくさん起きてますね。ゴーンさんの件、児童虐待、京都アニメ、おれおれ詐欺、韓国との乖離、芸人の闇営業に関わる言い合い、店員に対するクレーマー、あおり運転。数えたらきりが無い。誠に悲しい。

お釈迦様(ブッダ)は、人間という生き物を、よく観察し、深い瞑想の後に、いくつかの真理を発見しました。その中の1つが三毒(Three Poison)です。

「三毒」とは、

1.貪欲、貪り
2.怒り、憎しみ、憎悪
3.愚痴、愚かさ、妄想(むやみに不安がる)、無知(世界の秩序、物事の道理を知らない)

お釈迦様は、観察力と洞察力に優れた人間でした。人間という生き物は、特に、この三毒に侵されやすい生き物なので注意しなさいと説きました。「毒」と表現したのは、三毒を実行していると、その毒が自身だけでなく他人に感染し、蔓延するからです。

今、世の中で起こっていること。どれも、この三毒に起因していると思いませんか?経済至上主義社会(お金儲け優先)と、それが誘発する格差社会。自己中心的な思考(他人のことを考えない)の増大。インターネット普及に伴う誹謗中傷の増大と拡散。こんなことがもっと増えたら、いったいどうなってしまうのでしょうか?

昨今、日本人は宗教離れしていると言われます。科学が進歩し、いままでわからなかったことが解明される。それに伴って神仏が幻想に見えてくる。しかし、誰も見ていないからと言って、なんでもやっていいというものではありません。神仏はちゃんと見ていると思った方が良いでしょう。

宗教って、そもそもなんなのか?それは、多数の人間の中で、皆が善く生きていくための智慧であり、秩序であり、生き方のベースとなる規範ではないかと思います。2400年前に、お釈迦様は、人間が幸福になれる8つの方法を説きました(八正道)。その実践は、より良い社会を築くために重要ですが、根底にあるのは、「慈愛」であり、「利他」の精神です。

政治家、経営者、従業員、老若男女。社会を構成する人々が、もう少し、この智慧を学んで実践すれば、残念な事件は減るのになーと、日々、思っています。