何事にも動じない心を作る

コロナ 禍にあって、苦しんでいる人が増えています。ボーナスが出ない、家のローンが払えない、職を失った、収入が減った、店が潰れそう、生活が困窮した、リストラにあった、家族が感染したなど、様々な事象が発生しています。もし、そういった困難な状況が発生したら、「動じない」心で、自分や周囲を客観視してみましょう。

「禅」の実践によって身につく効果の一つとして「動じない心ができる」ことがあります。動じない心が身につくと、良い時であっても、困難な時であっても、冷静に自分の心と向き合い、周囲の状況も正しく見ることができるようになります。これを客観視といいます。自分や周囲の状況を正しく見ることができれば、正しい次の手を打つことができます。

客観視のやり方は、まず、姿勢を正して座り、ゆっくりと深く3回ほど呼吸してみましょう。そして別の自分が、自分を観察している状態を作ります。まずは自分の心と向き合い(観察)、今、動じているのか、あわてているのか、冷静なのか、落ち着いているのか観察します。次に、自分の周囲の状況を観察してみましょう。人は、悪い事象の方に目がいきがちですが、良い事象にも目を向けてみましょう。普段当たり前にある事象や良い事象に、人は気が付きにくいものです。

冷静に見れば、自分にとって、絶対失ってはいけないものは何か?、失ってもよいものは何か?の区別がはっきり見えてきます。これは人生をどう生きるかという問いでもあります。生きることに向き合うということは、死とも向き合うということです。もし、あたなの寿命があと1週間だとしたら、あなたは何をしますか?その問いの答えの中に、あなたが絶対失ってはいけないと考える内容が入っています。そして、それ以外のものは、失ってもたいしたことはない、あるいは回復可能なものでしょう。